メニュー ログイン

日記番号:892

愛する妻を堕した男

志保の夫(首都圏)


  感想集

499.鈴(琳)の玉①

サンタクロースの女子用コスプレ衣装は見るからに安物で、ドンキホーテ―のパーティーグッズ売場にある品と同じだ。丈は小柄な志保が着ても半分お尻が隠れるミニサイズで、しかも生地はシースルーで素肌が見える。セクシーと言うより卑猥な代物だ。この時期になると場末のピンクサロンで見かける衣装だ。
それがどういう状況でなされたのか?そして、その衣装にどのような意味があったのか聞くことにする。
「あのチープな衣装は全部クラブが用意したと言っていたよね?」
「そうなの。スタッフの人から紙袋を渡されて、『今日のスペシャルイベント用のドレスです。着替えが終わりましたら、ご自身のドレスと下着はこの紙袋に入れてクロークに預けてください』と、言われたの。男性はロッカールームで、女性は割り当てられた個室で着替えるの。私も案内されて個室で着替えたわ」
「個室って?」
「私もその時、初めて知ったんだけど、6畳くらいでベッドとソファベッドとモニターテレビだけのシンプルなお部屋だったわ。モニターの画面にはホールやフードコーナーが写っていたわ。一緒に着替えた女性から聞いた話ではこのようなお部屋がいくつかあるそうなの。その他にも上のマンションフロアーにもいくつかお部屋があって、泊まることも出来るんですって・・・」
「要するにワケありカップルがお忍びセックスをする場所ということなんだね?そこなら、写真週刊誌に盗撮される心配がないからなぁ」
麻田氏も偶然出会った女性と早速利用したのかもしれない。それなら、急に姿が消えた謎も理解できる。
「他の女性も一緒に着替えるの?」
「そうなの。一部屋を4人で使うの」
「4人一緒に?」
「そうよ、参加した女性がいくつかのお部屋に分かれて着替えるの。私は初めてだったけど、他の人たちは慣れているようで、ぜんぜん平気で着替えるの。衣装よりそっちの方が驚いたわ。だって、すごく上品な感じの奥様らしい人が、ブランド物のパーティードレスを平気で脱ぐのよ。ドレスだけでは無く下着も脱いじゃうんだもの、もう目が点になっちゃうわ」
「下着も脱いじゃうの?」
「そうなの、パーティー用のドレスの下にはそれ用の下着をつけるの。ボディラインが綺麗に見えたり、肩を出してもいいようなビスチェとか、スカートラインが綺麗に見えるペチコートをつけるの。私もスカートが広がするパニエをつけたのよ。それが、他の女性はポンポン脱いじゃってショーツ1枚だけになったの」
「ふぅ~ん、他の人たちが慣れているということは、そのようなパーティーが時々開かれているんだね?」
「そうらしいわ。ある方が『今夜の衣装はずいぶん安っぽいわね』と言っていたから、そうしたら、他の方が『結局、全部脱がされるんだから、無駄なお金をかけないことにしたんじゃないかしら、くくく・・・』と言ったの。それを聞いた時はよく意味が解からなかったけど・・・、私も他の人と同じようにショーツだけをつけてコスプレ衣装を着たの」
「コスプレ衣装の下はパンツ1枚だけか・・・。でも、コスプレ衣装はみんな同じなんだろう?」
「そうなの、老いも若きもおデブもおヤセもそれにヴェネチアンマスクで顔を隠すから美人もおブスも区別がつかないの。ある意味、この企画を考えた方はすごく女性の心理を知っていて、頭の良い方だと思うわ」
「そう言えば、麻田さんが『同じ格好をしていて、会場も暗かったので探すことが出来なかった』と、言っていたのは嘘では無かったんだね?」
「それは本当だったと思うわ。私も彼を探していたのよ。でも、男性も皆さん同じ格好をしていて分からないのよ。トナカイの被り物を頭に乗せて、ハーフマスクで顔を隠して、同じトナカイ色のビキニパンツを穿いているの。区別がつくとしたら、身長とお腹の大きさだけかしら・・・」
「そうかぁ、頭を隠したら見た目の判断材料が限られるもんなぁ。ハゲや頭髪の薄くなった男性にとって被り物は有難いだろうね」
「そうなの、だから暗いホールで探すのは難しいの」
「確かにこの企画を考えた人はすごく頭のいいヤツだよ。とにかく参加した男女全員が外見だけで判断されないように徹底したんだ。しかし、女性のパンツだけはなぜ自前なんだろうね?」
「コスチュームに着替えた時は気付かなかったの。でも、他の女性が派手なショーツに穿き替えたの。ドレスの時は海外の有名ブランドのセット物を穿いていたのにそれを赤や黒のTバックやストリングパンティに替えたの」
「キミは替えパンツは持って行かなかったの?」
「うん、だって、まさかパーティー会場でショーツを見せると思わなかったし、見せるとしたら、麻田さんとプレーをする時しか考えられないでしょう?だから、お揃いの3点セットだけよ。ドレスと合わせたクリーム色のショーツだけ・・・」
「ふぅ~ん、あの色はキミのイメージに合うからいいんじゃない?他の女性が穿き替えたのはその事を知っていたからだよね?唯一個性をアピールするのはパンティだけとは・・・ね?」
「それもあるけど、実は別の意味もあったのよ。全員参加するゲームが始まって、謎が解けたの」
「パンツがゲームと関係あるの?」
「それがねぇ・・・とってもエッチなゲームなの・・・」
「秘密クラブのパーティーだから、普通のゲームじゃないことは想像出来るよ。それにキミだって、黒岩さんの〝オフ会〟でエッチなゲームを体験しているだろう?」
「それは初めからセックスプレーをすると分かっていたから、でも、昨夜のパーティーは社会的地位のある紳士・淑女が集まるパーティーと聞いていたから、心の準備が無かったから、驚いたわ!」
「しかし、〝オフ会〟のような露骨なゲームじゃないだろう?」
「それはそうだけど・・・、それが却ってイヤらしいの。最初は男女が交互に並んでボールを顎に挟んでリレーするゲーム。抱き合ってボールを落とさないように運ぶ定番のゲーム。どちらも上半身は裸のような状態だから大人のゲームとしては盛り上がるわ」
「それは学生時代にテニス部のコンパでしたことがあったよね?キミの隣が野島で必要以上に抱かれて、キミが怒ったことを憶えているよ」
「よく憶えているわね?好きな男性はいいけど、嫌いな人は抵抗があるわ。でも、普通はちゃんとお洋服を着てするけど、昨夜のパーティーでは上半身がほとんど裸なの。だからかなりエッチな大人のゲームなのよ。でも、それがオープニングで、その後のゲームはかなり過激だったわ。リレーゲームは次のゲームを盛り上げるための前戯のようなものなの。女の人は判らないけど、男の人たちはパンツだけでしょう?だから興奮の度合いがはっきり分かるのよ。中にはそれを誇示して下半身を押し付けてくる人もいるの」
「そうだろうなぁ、それじゃ水着姿の若者がサマーキャンプで合コンするのと変わらないもんなぁ。キミも『野島さんに押し付けられて感じた』と言っていたよね?確かに野島のチンチンは男子部員の中でもかなりのイッピンだったからなぁ、女子部員の間でも憧れていた人は多かったんじゃない?」
「そうかも、でも私は嫌いだったわ。だってあまりにも露骨なんだもの」
「あの頃のキミはまだセックスの奥深さを知らなかったからねぇ、でも今は他の女性と同じような目線で男の品定めをしたんだろう?パンツの盛り上がり状態で判断したんだろう」
「まぁねぇ・・・、だって、パーテーの最終目的がセックスと解かったから、なるべくなら楽しい方がいいでしょう?次のゲームは別の意味ですごくエッチだったわ。これまでのパーテーゲームでは見た事が無かったから・・・」
「エロい衣装でゲームをするんだから更に過激になるよね」
「そうなの、すごくエッチなゲームだったの。〝玉ころがし〟と言って、男女がそれぞれ5人ずつ4組に分かれるの。各組、男女が交互に並んでピンポン玉よりもう一回り小さい鈴のような銀製のボール受け渡して行くゲームなの」
「なぁ~んだ、それってボールリレーゲームと同じじゃないか?」
「ルールは同じだけど、受け渡す方法が違うのよ。そのボールは〝スズノタマ〟別に〝リンノタマ〟とも言われているらしいけど、貴方、知っている?」
「〝リンノタマ〟?名前は聞いたことがあるけど、見たことはないねぇ」
「日本に古くからあるアダルトグッズの一種と教えてもらったけど・・・、女性のアソコの中に入れて、セックスするとリンリンと鈴の音がするらしいわ」
「へぇ~、そんな性具があるの?いかにも日本人的な優雅な趣味だね」
「そのボールをパンツの中に入れて、それを口だけを使って男女が交互にリレーして行くゲームなの」
「その〝鈴の玉〟?〝琳の玉〟って、実際はどのくらいの大きさなの?」
「うぅ~ん、このくらいの大きさかしら?」
妻は指を丸めて見せる。確かにピンポン玉よりは小さいが、十円硬貨より少し大きいようだ。
「それをパンツの中に入れて、次の人が口だけを使って取り出して、また次の人のパンツにいれるんだ。パンツに入れるのは簡単にできそうだけで、パンツの中から取り出すのは相当難しいんじゃない?」
「そうなの!結局、お股のクロッチの部分から取り出す以外に方法が無いの」
「男のパンツはみんな同じだからいいけど、女性は色々なんだろう?お尻が隠れえるようなパンツを穿いている人は不利だよね?」
「そうなの、私のショーツはビキニだけどお尻が隠れるフルバックなの、だから困ったわ・・・」
「Tバックや紐パンの人は取り出すのは簡単でいいけど、逆にヒモパンの人にリレーする時はどうするのかなぁ?男性から女性に渡す時だけど、ヒモパン以外はパンツの内側に入れるだけでいいんだろう?でも、ヒモパンに〝琳の玉〟を隠すだけの布地はあるの?」
「貴方って変な処に気付くのね?ストリングタングを穿いていた人は二人いたんだけど、紐パンと言ってもクロッチの幅が〝琳の玉〟と同じくらいの幅があるし、ストレッチ素材になっているから玉を包み込むことが出来るのよ。男の人は細いフロント部分の真ん中に〝琳の玉〟を押し込むの。入れるのはちょっと慣れないと難しいけど、取り出す時はとても簡単だけど・・・」
「そりゃそうだ!クロッチ部分をちょっとずらせばすぐに取り出せるもんなぁ」
「簡単な分だけ恥ずかしいのよ。だって・・・、ワレメちゃんを皆さんの前で披露することになるのよ。それに床に落とすとその人は失格退場になるから皆さん真剣なの。退場になったらゲームを楽しめないでしょう?」
「すごいねぇ・・・。その人たちはきっと以前に経験があるか、他の人の技を見たことがあるかもしれないね?」
「貴方の想像通り、私は初めて見たけど、このクラブのパーティーゲームとしては定番らしいわ。でも、それを知っていてストリングスタングを穿いてくる女性はすごく勇気あるか、露出癖がある人ね。だって、他の人たちにアソコを見られるし、男性に唇を触れられることもあるのよ」
「それで、そのゲームの勝敗はリレータイムなんだろう?当然、短いタイムが勝ちだよね?」
「ええ、一応ルールでは早い方が勝ちで、賞品もあるのよ。4チーム分があって、表の包装から景品の中身は判らないの。勝ったチームが相談してその中から順番に選ぶんだけど、優勝したからと言って豪華な賞品とは限らないの」
「それで君のチームは何位だったの?」
「2位だったの」
「へぇ~、新人のキミがいたのに?キミはどうだったの上手く出来たの?」
「あのねぇ・・・、ゲームの上手い下手や時間はあまり関係なかったみたい」

前頁 目次 次頁