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日記番号:1074

単身赴任と夫婦交際!そして今日

潮風 (四国)


  感想集

事務員さんの身の上

 赴任して三ヶ月近く過ぎた、現場に来て頂いている職人さんや親方衆とも心安くなってきた、事務所メンバーも大手電気メーカーを定年退職され官公庁の申請書類等専門に担当して頂いている藤田さん、本社からアシスタントに派遣してもらった若者2名、そして事務の田中さん、青野さんともに30代半ば、私含めて6人のメンバー既に遠慮も取れて和気藹々の雰囲気も出来てきた。
 田中さんは物静かな普通に居そうな女性だが、青野さんは丸い目パッチリ、グラビアアイドルが少し歳とった感じで、見つめられると、年甲斐も無く「ドキッ!」とする様な眼差しが気になる。

 ある日の事務所、12時の時報が鳴った。
「お昼にしましょう」  と声をかけて机の上の図面をたたむと、
「じゃあ私帰ってきます」と田中さん  自宅がすぐ近くのため、毎日自宅に帰って昼食をしている、藤田さんも「私も食事してきます」と出かけて行った、若者二人は現場パトロールに出ているので帰ってこない。
給食弁当組の青野さんと二人残った、机横の応接用のソファーに移動して弁当を開くと、
「お茶どうぞ」「私もここで食べていいですか?」満面の笑顔とあの言い知れぬ視線で前に向かい合って座った、 他愛も無い世間話をしながら弁当を食べていると
「代理人さん夕食は外食ですか?」「お一人では何かと大変ですよね」
「いえ、こんな生活もうなれましたから、食事も自炊です、結構レパートリー増え ましたよ」「それより前から思っていたのですが、その代理人さんって言うの辞めましょう。栗原ってよんでください。肩書きで呼ばれるの好きじゃないもので」
「あら!そうなの!じゃあお名前で呼ばせていただきます。そのほうが身近に感じます。」  と身を乗り出してきた。オイオイ!と心の内で思いながら
話題を変えようと「青野さんはこの現場限りのパートと聞きましたが働く事に御主人の反対はありませんでしたか?」  すると
 「主人は居ませんの」「子供二人と両親の実家で暮らしています」
ハッ!として「すみません立ち入った事お聞きしまして」「御家庭のこと少しは知って居た方が勤務時間等、参考になるかと思いまして」あわててつくろうと
「かまいませんのよ、5年前浮気して、追求したら離婚届残して相手の女と出て行ってしまいました。」 
 「それは大変でしたね、なんと言ってお慰めすればよいのやら・・・」
 「いいのよ!すっきりしました、このあたりの女は、はちきんと言って、いつまで もグジグジ考えないの、」 思い出すように大きくため息を就いてソファーに座った足を組み替えた、ピッチリしたスカートから出た生足の膝小僧と低いソファーの為両膝の間の奥がチラリと見え慌てて視線を落とした。それに刺激されたのか、淡いブルーのブラウスの下に透けるブラのシルエットがやけに艶かしく見えて仕方が無かった。 そう言えばもう3ケ月女の体には御無沙汰、私が餓えているのか、それとも彼女の醸し出す魅力なのか。
 
「子供さんの事等休みが必要な時は遠慮なく何時でも言ってください。何とでも  都合はつきますから」
「ありがとうございます。いつもお優しいのですね、栗原さんの奥様が羨ましいわ」
 その場の雰囲気が怪しくなりかけた頃昼休みも終わりかけて藤田さんと田中さんが帰ってきた。
 青野さんが少し目頭を押さえながら立ち上がってお茶道具を片付け始め、私も机に戻った。















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