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日記番号:1088

淫の刻印 2

アスカ(京都)


  感想集

6 銀座

銀座の一等地、座るだけで、間違いなく10万は、取られる。会員制倶楽部。(ソシエ・デ・コスタ) 客層は、企業の創業者、会長、社長、高級官僚、政治家、観葉植物で、さりげなく仕切られ、ホステス達の口は、固い。心おきなく商談から接待に使える店として、有名だ。

一時、リーマンショツクで、あぶなかったが、西のテコ入れで、見事に、復活した。
実質、西が、オーナーだった。この日も、ほぼ満席だった。西も両脇にホステス達を座らせ、機嫌よく飲んでいた。

西は、手にしたワインの芳醇な香りを味わいながら、ホステス達と世間話しをしている。ホステスすら、西が、実質のオーナーだとは、知らない。そこに、ママの桂子が、来た。「あら、西さん、ご機嫌いいわね。よかった。あなた達、4番ヘルプね。お願いするわ。」

ホステス達を他の席に行かせ、桂子は、真顔になった。「あなた、いい事、あったでしょ。」「よくわかったな…」「何年間、あなたと一緒にいるの?わかるわよ。」

「どんな女の人なの…」
「素人…部下の嫁だな…」
「素人相手は、やめなさい。トラブルの元よ。本業を真面目に、やればいいのに…」
「金持ちの野郎に限って、変態野郎が、多くてな…今日、その女を物にした…ヒィ~ヒィ~ヨガリまくりだった。ゆっくり、時間をかけて、仕込むさ…」

「何とも、言えない…」
西は、そんな事より、目の前の桂子の姿に見とれていた。
(いつみても、いい女だ…)
20年前、一目惚れで、当時、チーママだった桂子にのめり込み、コスタを復活させるために、大金をつぎ込んで、引き抜き、ママにした。初めて会った時、全身に稲妻が、駆け抜けた。今でも…

彫りの深い目鼻立ち、華奢な体型にも関わらず、豊満な体。誰でも、振り返る、いい女だ。「ねえ…あと一時間で、終わりだから、一緒に帰りましょ。」
「あい…いいよ…久しぶりだしな。」
西は、桂子の尻を、軽くたたき、他の席へ送り出した。
(今晩は、桂子を抱いて、明日朝、クズハの自宅に押しかけて、抱いてやろう…)

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