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日記番号:1020

Mi子とS男の真実の物語

Mi夫 (東北)


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6「あの日の出来事」泥酔事件の記憶

「あの日の出来事」泥酔事件の記憶とは・・・

(ここで「あの日の出来事」について、まだ真実を知る前の段階として記しておきます。当時の日記を頼りにしながら足跡を再現するものです。)

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「あの日の出来事」があってからというもの・・・

Mi子が電話を避けるようになってから一ヶ月。何となくではありましたが、Mi子の変化がただ事ではないと感じ始めていました。

それでも私は彼女を疑いません。むしろそれまでのMi子との関係を振り返り、反省の念すら抱いていたのです。

『今まであまりにも彼女を束縛し過ぎたのではないか…』
『自分が結婚を急ぎ過ぎるあまりに彼女を白けさせてしまうのだろうか…』
『Mi子にだって結婚前にしたいことが色々あるのかも知れない…』
『マリッジブルー…』

漠然とですがそんなことです。
ある意味正解であったと思います。
しかし、事態は私が考えているより重い展開となっていくのです。

全ては「あの日の出来事」がきっかけでした。

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それは私が深夜、Mi子に電話するところから始まりました。
当時私達は携帯電話ではなく、部屋に電話回線を引いていました。

呼び出し音を鳴らします。
15回くらい鳴らしても電話に出ないMi子。
(今日も遅いのか。飲んで帰宅か、やるせないな。)

さらに10回くらい鳴らしても反応がなく、諦めかけたその時。
カチリと受話器を取る音がしました。
しかし、Mi子は声を発しません。

「もしもし、Mi子?」
「・・・・・・・・」

かすかにMi子らしい吐息が感じられます。

「Mi子?・・聴こえてる?」
「・・・・・・・・」

反応がありません。
でも確かに、そこにMi子がいる。

「酔ってるのMi子?、・・聴こえないの?」
「・・・・・・・・」

私の話し声が徐々に大きくなっていきます。

「どうしたMi子?、声が出なくなった?」
「・・・・・・・・」

応答がありません。
でも、気配でMi子がいることは分かるのです。

「何かあった?、どうして黙ってるの?」
「酔っぱらってるの?、寝てるの?」

5分くらい経過しますが、依然として反応がありません。
とても長い時間に感じられました。

その時でした。
カチリ、という小さな音。
電話が切られてしまった音でした。

「えっ・・、もしもし・・・もしもし」
「(ツーッ ツーッ ツーッ ツーッ・・・)」

一瞬、私の頭の中が混乱します。

間違いなく電話には出たのだ。
吐息を感じた。
酔っぱらっていたに違いない。
でもどうして沈黙するんだ?
どうして一方的に電話を切るんだ?
結婚を意識しすぎて嫌われてしまったのか・・・

しばらくして、徐々に冷静な気持ちが戻ってきます。

嫌われるとかそんなことじゃない。
やはり何かあったに違いない。
何事もなければ良いのだけれど・・・
心配になる私。

私は直ちにリダイヤルをします。
呼び出し音が響きます。
10回、20回、30回・・・

今度こそ電話に出ないMi子。
私は次第に不安になっていきます。

このままでいいのか?
だいたい本当にMi子だったのか?
誰か別の人間だったのではないか?
強盗?
事件?
警察に相談する?
いやいやそんな状況でもない。
どうする?、私。

今すぐ、逢いに行く。
会って確かめる。
それが私の結論でした。

(ようし、出かけて、真相を確かめてやる・・・)

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