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日記番号:892

愛する妻を堕した男

志保の夫(首都圏)


  感想集

48.志保の寝物語②

《野島とのこと》その2

私、一瞬、<ワァ、ヤバイ!>と、思ったけど、山田さんは野島さんの彼女だし、彼女の前で私に手を出してこないだろうと思ったの。それに加藤さんも一緒だから・・・。
夕食は4人で食べたけど、その後も野島さんと山田さんは私たちの前でいちゃついていたわ。
その後ゲームをしたりビデオを見たりして、お風呂は私と加藤さんが一緒に、野島さんと山田さんは一緒にジャグジーに入った。
それから部屋割りになって、野島さんと山田さんが同じお部屋で私と加藤さんが同じお部屋。部屋数は十分なのに2部屋しか使わなかったのはオーナーからなるべく使う部屋数を少なくするように言われていたらしいの。私はその方が安心できて良かったと思ったの。
私、ワインをいただいたせいかぐっすり寝てしまったの。ドアの音で目を覚ますと、隣りで寝ているはずの加藤さんがいないの。トイレに行ったと思っていたらドアが開いて誰かが入って来たの。加藤さんが戻って来たと思ったら、その人、私のベッドの方に近づいて来て、いきなり身体を押えられたの。キャーッと叫んで体を起こそうとしたけど、ガッチリ両肩を押さえ付けられて、キスされそうになったの。必死に足をバタつかせて抵抗したわ。ドアの隙間から明りが見えて犯人が野島さんだと判ったの。それにドアの隙間から覗いていたのはたぶん、山田さんと佐藤さんだったと思う。みんなグルだったのね。私があれだけ大声で助けを呼んでいるのに気が付かないはずがないもの・・・。
でも、大丈夫よ!野島さんがベッドの布団を捲って私のパジャマのズボンを脱がせようとした時、思い切りお腹の下辺りを膝で蹴り上げたの。たぶん偶然だと思うけど、足をバタバタしていたから当たったと思うわ。今度は野島さんがギャーと叫んでベッドから転げ落ちたので、私は部屋から逃げてトイレに駆け込んで鍵をかけたの。その時、廊下に山田さんと佐藤さんが立っていたのが見たわ。
しばらくして佐藤さんがトイレに来て、もう大丈夫だから出て来て、と呼びに来たけど、私、朝までトイレに閉じこもっていたわ。明るくなってから様子を窺いながらトイレからお部屋に戻って、着替えて1階に降りていくと山田さんが朝食の用意をしていたので、私はそのまま何も言わないで別荘を出たの。
別荘を出たけど、場所も方向も判らないので歩いていたら大きな道路に出たので、そのまま歩いていたらバス停があったのでそこで1時間程待っていたら、軽井沢駅行きのバスが来たのでそれに乗って帰ったのよ。これで野島さんとの事は全部よ。
でも、私、山田さんの気持ちが解らないわ。自分の彼が他の女子を犯すのに協力するなんて・・・。
佐藤さんは後で謝りにきたわ。彼女、野島さんの事が好きだったんだって、それで山田さんから誘われた時、抱いてもらえると思っていたら、<野島さんの目的が中川さんと判ってすごくショックだった>正直に告白したの。だから私もそれ以上彼女を責めなかったの。
その事があって、加藤さんは間もなくテニス部を辞めたでしょう?

その後で志保がポツリとつぶやいた言葉を今でも忘れられない。
あの時、もしも私が未だ貴方に抱かれる前で未だバージンだったら、きっと野島さんに奪われていたかも・・・。バージンだったらあんなに強く抵抗出来なかったかも・・・。だって、パジャマのズボンを下ろされた時ショーツも一緒に下ろされたのよ。バージンだったらそれで諦めたかもしれない。普通はバージンの子の方が抵抗すると思うでしょう?でもそれはパンツを穿いている時なのよ。女の子はパンツを脱がされたらもうダメなの。野島さんはそのことを知っていたと思うわ。布団を剥いですぐにパジャマのズボンを脱がそうと手をかけたもの。
それに、私は貴方の彼女でしょう?
私、貴方にあげた後で良かったわ。脱がされても諦めなかったもの。貴方へのミサオを守る為に必死に抵抗したもの、偉いでしょう?
〝操を守る〟と言った時、志保は慣れない言葉に少し口篭もった。

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