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日記番号:1088

淫の刻印 2

アスカ(京都)


  感想集

47 大阪 新世界 2

Jプロジェクトの岩田社長は、焦っていた。60歳ともなり、今の会社で、実積を残さないと・・・実積があれば、出向元の東亞銀行の子会社へ定年後、役員待遇で、受け入れてもらえる。それも、連結子会社でなければ、発言力さえ、おぼつかない。

家を守る家内は、子供はいないが・・・岩田を仕事に専念させてくれた。目、少し目尻が、下がっているが、家内の微笑みは、どんなに気難しい相手でも、笑顔にしてしまう。岩田は、いろんな場面で、助けられた。

銀行の同僚同士、熱烈な恋愛をして結婚した。子供はできなかったが、病院で、検査を考えたが、妻を気遣い、やめた。白黒をはっきりさせる。それは、出来なかった。最後の詰めが、甘いとよく言われた。

結婚当初の情熱が、去り。仕事に熱中した。バブルの熱狂の時代だった。心に隙間が、出来たのか…SEXは淡白になり、義務感を伴ったものになった。

妻のサクラは、自由を楽しんだ。ある日、阿倍野橋の商店街で、料理のレシピ本を古本屋で、探していると、ある雑誌に目が、いった。(奇單倶楽部)

パラパラとページをめくると、はた~と手が、止まった。目が、くぎずけになった。
後ろ手に縛られ、スーツの上から荒縄をかけられ、股間にも荒縄が、食い込み、股間は、あそこが、見えそうだった。

当時25歳のサクラの心臓の鼓動が、聞こえそうに、動揺した。(なぜ、こんな美しい女性が…) サクラは、勇気を出して、恥を忍んで購入して、急いで、近くの近鉄百貨店のトイレに駆け込んだ。女性週刊誌などで、SMの世界は、知っていた。その世界を写真として目の前で、見ると、体が、カーッと熱くなり、見てはいけないもの…ふしだらなもの…頭が、白くなった。

トイレの中で、荒縄の一本、一本を…生肉に食い込む縄目の一つ、一つを見つめていた。写真が、雑誌に載り、不特定の読者の目に晒されるのだ。まるで自分が、縛られているような錯覚に陥る。サクラの下半身の部分が、熱くなる。

これ以上見れば、おかしくなる…震える手で、次のページを開いてしまう。荒縄が、女の大事な肉ビラを引き裂き、食い込み、荒縄の隙間から、汁が、垂れていた。慌てて目を閉じると、サクラ自身の肉ヒダが、潤い、開花するのが、わかった。そして、買い物も、そこそこに、市電に乗って帰っていった。

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