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日記番号:510

新婚妻のアルバイト

リストラ亭主(横浜)


  感想集

営業課長

当時係長になったばかりの課長の下に、大卒の新入社員として配属されました。実は右も左も分からない私を育てて係長にまで引き上げてくれたのは、他でもないこのセクハラ課長その人でした。
私には営業の仕事が人並み以上に出来るほどの有能ではなく、世間を巧く渡り歩けるほど器用でもありませんでした。しかし何故か課長とは馬が合い、色々世話をしてもらい教育してもらえました。
新人で課長の部下として入社して以来、二人の関係は公私に渡りとても上手く行っていました。

課長が苦手なパソコンでの仕事や、資料や情報の整理、スケジュールの管理からアポの手配・調整など、課長が面倒臭がって嫌がる手間の掛かる細かな仕事に私は才能を発揮しました。
実は私の営業の実績は、そのほぼ全てが私の努力の成果ではありませんでした。私が課長の仕事のフォローを完璧にこなすアシストへの見返りとして、課長が実績の一部を私の仕事の結果としてくれて、私の成績に袴を履かせてくれたからでした。
大胆で積極的な営業課長と繊細で緻密な営業補助もできる係長、このコンビネーションは社内でも最強のツートップとして認められました。ただ私の営業能力は人並み程度かそれ以下で、創造性は全くありません。
だから係長の私は、何時も優秀な営業課長に助けられて、アシストとしての能力で実績を上げていました。営業活動では優秀な課長にアシスタントをするため金魚の糞のように同行し、全国各地のお客様へも一緒に出張させてもらっていました。

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