メニュー ログイン

日記番号:892

愛する妻を堕した男

志保の夫(首都圏)


  感想集

40.空白の時間②

私は海外赴任、志保も会社勤務と完全に空白の期間になった。
e-mailが私たちの心を結ぶ唯一の手段だった。もちろん、国際電話という手段もあったが、普段は
通話料が高いので緊急以外は使わない。しかし、やはり生の声を聞きたいという気持ちはある。
志保が会社員になって初めての夏、写真付メールが来た。
その写真は私を驚かせました。職場の仲間と房総に一泊キャンプ行った写真でした。写真には志保も含めて8人写っている。海水浴場らしく全員水着を着ていた。志保の写真は5カットあり、最初は集合写真で2枚目は志保が海を背景にしたポートレート、残りの3枚はスナップ写真です。
志保の水着姿は一緒に都内のプールに行った時に見たことがある。その時の水着はかなり地味なワンピース型だった。しかし、その写真に写っている志保は真っ赤なビキニスタイルの水着を着ていた。私の知らない志保がそこにいた。
黒いサナギを脱ぎ捨てて蝶に変身するように、志保も大学を卒業して大人の女に成長したのだろうか?
9人の内女性は3人だけで、志保以外は40代のオバちゃんと、たぶん30代のパートの女性のようだが、2人も水着姿ですがワンピース型だ。問題は志保を取り巻く男達で、所長と係長の2人が社員で残る4人は運転手のようだ。大型トラックの運転手の多くは長距離輸送を担うので皆プレレスラーのような体格の持ち主が多いと聞いていた。彼らに囲まれた志保の小さい体はより小さく子供のように見える。スナップ写真では2人の男が志保と絡んでいた。1人目は胸毛が生えた大男が志保を肩車している写真で、2人目はサングラスを掛けて髭を生やした男が海の中でお姫様ダッコしている写真があった。その男は競泳用のビキニ型の海パンの中で陰茎の形がはっきり判るようなポーズをとっている。志保を抱き上げて腰を突き出している写真だ。私から見ると陰茎の大きさを誇示しているように感じる。
志保は気が付かないのか両手両足を大きく開いてはしゃいでいる。男の片手が志保の尻を持ち上げている。私には男が志保に欲情して陰茎が半立ちになっているように見えた。その時、志保は気が付いていたかどうか判らないが、後でこの写真を見た時は何か感じ取ったかもしれない。
配送センターの事務員として勤務し始めた志保は関連会社の役員の娘とのこともあり、社員や運転手からは“姫ちゃん”と呼ばれてとても可愛がってもらっているとmailに書いていた。その職場には若い女性がいないことも大事に扱ってもらっているようだ。
Mailには≫周りの男性は職場柄、いかつい怖そうな人達ばかりでビビったそうですが、慣れて来ると皆さん優しいオジサンが多く、中にはまったくイメージとは違うクラッシック音楽や文芸作品のファンだったりして、とても面白く楽しい職場です≪と、書いてきたこともあった。
志保はすっかり職場に慣れたようだが、私には猛獣の中に若い娘が飛び込んだとしか思わない。週刊誌の記事だったか何かの話題だったか忘れたが、長距離大型トラックの運転手の話では、長距離運転をしていると、持続的に緊張が続くので神経が高ぶり、それが性的興奮をさせることがあると聞いたことがある。中には積荷を下ろした後、なじみの女の所かソープランドに直行してセックスして神経を落ち着けてから次の仕事に取り掛かるそうですが、それが一般的かどうかは判らない。
しかし、同じ男性としては分かるような気もする。仕事が押して徹夜した翌朝は疲れているのに性的興奮が激しくなる事はよく経験することだ。私は結婚する前は自慰で済ませていたが・・・。
私の自慰の妄想の対象は野島から志保を抱き上げた男に換わった事は言うまでもない。
私は早速mailでこの男達の事を聞いた。
翌日、志保から返事が返ってきた。

≫胸毛の男性は柴田さんと云う長距離トラックの運転手さんです。私をとても可愛がってくれます。時々、地方の名産やお菓子をお土産に買ってくれます。年齢は48才で奥さんと女の子が1人いましたが、2年前に離婚したそうです。娘さんは私より一つ下で昨年短大を卒業して現在はコンビニのバイトをしていると言っていました。奥さんと離婚した理由はわかりません。
サングラスをかけた男性も長距離トラックの運転手で名前は勝沼さんです。年齢は39才と聞きましたが家庭や家族のことは分かりません。運転手の人は社員では無いので、詳しい事は分りません。勝沼さんは若い時はプロのボクサーを目指していたそうで、写真で見た通りのムキムキマンです。勝沼さんはとてもミステリアスな方で、いつも難しい本を読んでいたり、クラッシック音楽を聞いています。それに英語もペラペラなのにびっくりしました。大学を中退して世界を回ったことがあるそうです。私の知らない事を色々教えてくれます。そんな人がなぜ長距離運転手になったかわかりません。見た目とは違いとても紳士的で優しい人です≪

この後、何かイベントがある度に柴田と勝沼という名前が出て来るようになった。
秋の観楓会や忘年会の写真も送られてきたが、志保の横に柴田がすぐ後ろには勝沼が写っている写真が目立つようになる。
志保の目には柴田が父親のように、勝沼は兄のように写っているようだが、私には志保を狙うスケベな男達としか見えなかった。
何より気になる事は、いつか志保が何気なく漏らした一言だ。
それは真夏に街を歩いていて工事現場を通り過ぎた時のことだった。
一段と高くなった仮歩道のすぐ側では上半身にタオルをかけただけの工事労働者が休憩をしていた。志保はミニスカートを着ていたので場所によってはショーツが見えるかもしれない。私は志保を前に行かせて彼等の視線を遮断しようと斜め後ろから歩いた。実際に彼等の視線は志保の下半身に集中していた。普通、女子は見えないようにバックや手で押さえて早歩きをすると思うが、志保はまったく気にする様子も無く、むしろ彼等の視線を楽しむかのようにゆっくり歩く。しかも、その日は風も吹いていて、時々ミニスカートの裾を揺らしていた。
労働者が「うぉぉぉ!」と言う声が一斉に上がった。志保のミニスカートが風に巻き上げられて下半身が露わになったのだ。
志保はその声に立ち止まって、彼等を見た。
私は志保の表情を今でもはっきりと憶えている。何とも上手く表現出来ないが、妖しく艶めかしい笑みを浮かべていた。
後日、志保にその時の事を聞いたことがある。
「憶えているわ。女って何かのきっかけで急にHな気持ちになることがあるの。あの日、あの人たちの日焼けした裸を見たら急にHな気持ちになったの。それに、あの人たちの視線がアソコに集中したのを感じて、もっと見せてあげたい気持ちになったの・・・。男の人には解らないでしょうけど、女って、衝動的にセックスしたくなる時があるの。精神的には知的男性に憧れるけど、肉体的には野性的男性に抱かれたいと思うことがあるの・・・」
志保は勝沼のような野性的な男達に取り囲まれている。志保が少しでも隙を見せたら・・・。
私の妄想も志保と彼等の絡むシーンが多くなった。

前頁 目次 次頁