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日記番号:892

愛する妻を堕した男

志保の夫(首都圏)


  感想集

38.結婚まで

私たちが結婚式を挙げたのは出会ってから6年が過ぎていた。
その間、私たちの関係がまったく順調だったとは言えないが、色々な誤解やすれ違いがあった事は事実だ。しかし、それでも別れることも無く、結婚に至った要因は心の深い部分でお互いに信頼し合っていたからだと思う。
私が大学を卒業後、就職して関西地区の支店勤務になってからはデートの回数も盆・正月のわずかな日数しかなかった。私は毎日の多忙な業務で一日を過ごすが、志保はまだ大学生で、周りの女子たちが楽しそうに男子と腕を組んで歩く姿を見る度に寂しくて辛かったと言っていた。
しかし、志保は私の亡母と交わした言葉を何よりも大切にして毎日を過ごしてきたそうだ。
私はその後も関西地区の支店を2年毎転勤をした。
そして、志保が大学を卒業した3月に私たちは正式に婚約した。
私たちが結ばれた後、私も志保の両親に挨拶をして交際が認知されていたが、その時は結婚と云う言葉は正式には出なかった。志保の男友達としてであった。
初めて<二人の将来>と云う話題が出たのは私が卒業して関西に赴任する前の日でした。
志保の家に挨拶に行った時、『浅井君も娘も未だ若いし、これから人生で色々な事に遭遇するだろう。今焦って人生の大事を決めることも無いだろう。将来のことは志保が大学を卒業した時点で考えても遅くはないでしょう』志保の父が言った言葉だ。志保の親としては至極当然な言葉だったと思う。
しかし、見方によっては二通りの解釈が出来る。
<少なくとも志保が大学を卒業するまで続いたら結婚を許す>
<どちらかの気持ちが変わったら、それでこれまでの関係の全てが解消される>
志保の父親としては若い2人が3年間の遠距離恋愛を成就うるのは相当難しいだろうとの想いもあったと思う。しかし、私と志保は結婚を夢想してその話を聞いていた。多少、志保の父の本心が解らない訳でも無かったが、そう思うと却って私の結婚の意志が強くなった。
私たちが志保の大学卒業と同時に結婚しなかったのは、私が2年間の海外勤務を命じられた事が主な理由だが、志保の両親も社会勉強のためにも一度会社勤めを経験した方が良いとのことで、父親のコネで運送会社の事務員として就職した。
志保が大学生だった頃は遠距離恋愛と言っても盆・正月以外にもどうしても会いたい時は新幹線で3時間の距離だから、2、3ヶ月に一度くらいはラブタイムを持つことができたが、私が海外勤務になった2年間は年に一度だけになった。それは正月かお盆の帰国だけで、その時は小樽の実家の墓参りが主で、志保に会えるのは帰国した日と出発する前日だけだった。
会った時は時間を惜しむようにラブホテルでお互いの身体を貪り合ったものだ。
ただ、交際期間は婚約期間も含めて一度も泊りデートは許されなかった。私は大阪から日曜日の朝の新幹線で東京に来て、コンビニで弁当を買い込んでラブホテルに直行し、夜の新幹線で帰る日帰りセックスデートだった。それでも、婚約前は何とか出来たが、志保が卒業して婚約してからは、私が東京に来た時は志保の実家に泊まるようになった。しかし、夜は、志保は二階の自分の部屋で私は下の階の客間だ。仕方なく、私たちは実家に行く前に会って、慌ただしくセックスをしてから実家に向かうと云った状態だった。
以前、小樽のホテルで初めて行為をした時、志保が『一度も自慰の経験が無い』と言ったことがあるが、両親の、特に熱心なカトリック信者の母親の厳しい性の躾があったからだ。
私が最初に志保の両親に挨拶に行った時に母親から『私たちは貴男を信じてお付合いを認めますけど、ふしだらな娘にしないでください。それとデキ婚は絶対に認めません』はっきり言われていました。
私も志保もその事が頭にありましたから避妊には細心の注意をした。若かったので会った時は私の精液が枯渇するまで愛し合ったが、その都度スキンを交換して、陰茎も洗い、志保の方も洗浄して念には念を入れて処置をした。
性に厳格な母親に育てられた志保がその束縛から解放された時、その反動としてセックスに積極的になったことも理解されるだろう。
志保は母親の期待とは裏腹にかなり淫乱な娘に成長していく。初体験の後、私が驚くほどセックスに対して貪欲で、次々と新しい性戯を覚えていく。フェラもできるようになり、体位のバリエーションも素直に応じて私を悦ばせた。そんな志保が女の悦楽を知るまでには少し時間がかかった。それはセックスの頻度が不定期だったことによるものだと思う。会った時は嵐のようなセックスをするが、その後1、2ヶ月間が空いてしまう。
私には厳しい母親ですが、女友達には甘かったようで、陽子との北海道旅行は許可したことが私たちには幸運だった。
しかし、厳格な家庭環境ですが、娘のバストが急に膨らみ始め、次第に全身が丸みを帯びて女らしく成長していく姿を見て気が付かないことは無かったと思うのだが・・・。

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