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日記番号:892

愛する妻を堕した男

志保の夫(首都圏)


  感想集

30.淡紅色の痕跡

野島の影は私の余裕を奪い、逸る気持ちをコントロール仕切れぬままに陰茎を志保の股間に当てる。
その瞬間、「あっ、いやっ!」と叫び、志保は足を突っ張り逃れようとする。
足を伸ばした状態で挿入は不可能だ。少し強引だったが、再度、足を曲げて仕切り直しをする。極度に緊張している少女の気持ちを如何に解きほぐしたらいいのだろう。
「志保、志保、愛しているよ・・・」少し声が上ずる。
その呼び掛けに薄目を開けて「うん、わ・た・し・も・・・」と答えて目を閉じる。しかし、志保の緊張もピークに達しているのか、声が震えてかすれている。身体も震えている。
私は、陰茎を手で握り、今度は敏感になっている志保が過剰反応をしないように、事前に陰裂に亀頭が触れないようにしてその小さいポイントに照準を合わせる。
「志保、志保、愛しているよ」とつぶやきながら当てる。
そして、体重をかける。
「わたしも、あ・い・し、いやぁぁぁ、う、うっ、い、いたい!」
私は志保の答えの途中で体重を陰茎に、陰茎はそれを志保の一点に集中させた。
「い、い、いやぁぁぁ・・・・」
その瞬間、志保の顔が私の視界から消えた。腰を大きく跳ね上げて私を振り落し、頭がベッドボードに突き当たって止まった。
「うっ!あっ!うぅ・・・」
そして同時に私の雄の緊張が破裂した瞬間でもあった。
標的が消えた陰茎が独りでヒクヒクしながら大量の精液をシーツに向かって吐き出している。
そして、ハアハアと肩で息をして、私を睨んでいる。
私が傍に寄ると、枕を胸に抱えて睨みつける。
「ひどい!もう・・・いやっ!」と叫ぶ。
「ごめん、いたかった?」
「省吾さん、ひどい・・・、優しくすると言ったのに・・・」
その後、志保は泣き声に変わった。
「あっ・・・」驚きの声を出したのは私だった。
志保が後退りした跡に小さな点のようなシミが数個発見したからだ。それを確証付けるように陰茎を拭いたテッシュにも淡い色が附いていた。
それは、間違いなく志保が少女から女に変わった印であった。
「志保ちゃん、もう終わったよ」
テッシュ数枚を志保に渡す。しかし、志保は未だ意味が解らない様子で私を見ていた。
「僕が拭いてあげようか?」
ギョッと驚いた顔で私を見ている。
「今、僕たちは一つになったんだよ」
それでも未だ不思議そうな顔で私を見ていた。そして、受け取ったテッシュを股間に当てた。
「あっ!えっ?もしかして・・・?」
「そう、僕たちは結ばれたんだよ」
「あ、あ、あ・・・どうしよう・・・、あ、あ、あ・・・わたし・・・、どうしよう・・・」
泣き出した志保の側に近寄って抱きしめる。
「一生、志保を大切にするから・・・、泣かないで、志保を一生愛するから・・・、泣かないで・・・」
それでも志保は私の胸の中で泣き続ける。

私がその夜、志保の部屋を出たのは11時過ぎだった。
志保はしばらく私の胸の中で泣いた後、ようやく落ち着きを取り戻したのだ。昔の処女の多くは泣いたらしいが、最近は泣かないらしい。週刊誌などのアンケートでは泣く理由が解らないと言う意見が多かったと記憶している。
後日、志保に泣いた理由を尋ねても、自分でもよく解らないと言っていた。
出血はそれ程でも無く、シーツを汚す程でも無く、あてがったテッシュに少し色が附いた程度だった。しかし、志保は動くと痛いと言っていた。
私が帰る頃には元の明るい女子に戻っていた。
バスタオルを巻いて「今日から私は省吾さんの彼女なのね?」と言って唇を求めてきたりして少しハイになっていた。
「明日、お母さまにお会いする時どんな風にご挨拶したらいいのかしら?ただのテニス部の後輩じゃいやだし、未だ結婚のお話しを早すぎるし、彼女ですと自分から言うのも変だし・・・どうしよう」
「大丈夫だよ。何も言わなくてもオフクロは志保ちゃんを見たらすぐに分かるから」
「えっ!私が省吾さんの彼女だって判るんですか?」
「たぶんね。もし、聞かれたら、先輩として尊敬していますと、言えばだいたい見当がつくよ。その後で僕が将来考えている大切な人だと言っておくから・・・」
そう言い残してホテルの部屋を出た。

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