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日記番号:1137

妻の裏のもう1つの顔

まんじ(大阪)


  感想集

27 記念パーティ

御堂筋のイチョウ並木の美しい季節が、やってきた。梅田のサボイ大阪で開かれたあけぼの銀行の70周年記念パーティ。幹部以上は、夫婦で来るように通達があった。この日ばかりは、マコトも夫婦で出席していた。

堅苦しい挨拶も終わり、自由歓談に移り、人の流れが出来ている。歓談し、名刺交換が、行われている。頭取が、浅井を連れて、マコト達の元に来ていた。「マコト君、紹介するよ。浅井君だ。同年代だな…浅井君は、関東金融局の局長の息子さんだ。当初、丸菱銀行を退職するとき、あけぼの銀行に役員待遇で、引き抜きたかったが、エビス興業に先をこされた。」
(この男なら知ってる…圭子を横取りした男だ…)

頭取は、誉めまくり…マコトは、まともに聞いていなかった。「あなた、浅井さんと屋台を見てくるわ…」浅井と圭子は、屋台を回りながら、寿司を食べたり、笑顔を絶さず、まわっている。(まるで、夫婦きどりだな…)「今晩、仕事やで…」「主人も来てるのよ…」

「売春婦に休みなど、ないよ。マコトの事は、忘れろ…夜21時になたら、2202室にゆけ、マコトは、おれがあしらうから。」圭子は、ふんわりした廊下をあるいていた。ドアをノックすると、サテンのドレスを着た女が、現れた。「圭子さん…?」

ドレスの切れ込みで、歩くたびに、足のつけ根まで、見える。透け透けのドレスの胸元…乳首まで、見える。二人の屈強な男が、ドアの前に立っていた。「圭子さん…少し待ってね。」女一人が、中に入り、姿は見えないが…かがみこみ、話しかけていた。

「では、お入り下さい。」背もたれの男は、携帯で少し話してから、圭子の元にきた。「パーティは、終ったか?」「そろそろ、御開きと…」「浅井は、だれと、どうした…どうだった?と明日、聞きまくるよ…」「多分…」「そんな男なんだよ…あいつは…でぇ、君は浅井のなんだ?」「浅井に使われている娼婦です。」

「わかった。では、おれのために、ストリップを見せてくれ…」圭子は、ゆっくりと肩紐を抜いて、躍り始めた。

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