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日記番号:747

夢は妻とともに…

傍観者(関東)


  感想集

メール

あの日から1ヶ月が経とうとした頃、家路へと向かう車内で私は1通のメールを確認していました。


こんばんは。
先日お話した件、もう奥さんにお話になりましたか?
うちの妻が、「奥さんと一緒に食事をしながらお話をしてみたい」と言っているのですが、いかがでしょう?
吉沢


私と吉沢さんは、1ヶ月の間に2回会っただけでしたが、メールや電話では頻繁に連絡を取り合い、次の計画を話し合っていたのです。

吉沢さんの奥さんも交えた計画…私の心臓は早打ちを始めました。

家に着き、玄関を開けると2人の子供を寝かし付け終えた妻が、笑顔で迎えてくれました。
『おかえりなさい。お腹すいたでしょ!すぐゴハンできるからね!』
その朗らかさ、手際よく食事の支度をする妻は、あの日がまるで夢だったのではないか?と思われるほど変わらず、元通りの妻なのです。
2人で会話をしながら食事を済ませ、またも私は唐突に話し始めました。

「ほら、さっき、この前話しをした件で吉沢さんからメールが来たよ…」
『………』
「嫌かな??」
『吉沢さんの奥さん…て言うか、吉沢さんにも会い辛いんだけど…』
「ん~分からないでもないけど、誘ってくれているんだし大丈夫だよ」
『怪しいな~何を企んでいるんだか知らないけど……』
「………」
『お食事してお話をすればいいのね?…それだけだよ!…』
「うん!今回は奥さんの話を聞いてくれればいいんだ…」
『お話だけですよ!約束ですよ!!いいですね!!!(笑)』
「了解!!じゃ返信するね!!!」
『ハハハッあなたっ子供みたい!いいですね!楽しそうで!!』

私は、さっき来たメールに早速返信をしました。
そして、30分もしないうちに、吉沢さん夫婦との食事の日を決めた私の心の中には、この穏やかな一ヶ月間で交わした夫婦の営みの中で、僅かに垣間見える妻の変化を見定めたいと思う心と、この前のような…いやそれ以上の妻の淫らな姿への欲求、そして新たな世界への興味が渦を巻き、絡み歪み溶け合っていたのです。

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