お相手探し
翌日から,また,普段のなにもなかったような生活が始まりましたが,私の頭の中は,そのこと,ばかりでした。
あの時代ですので,ホームトーク,スインガー(スインギングだったかも?),オレンジピープル,といった,スワップの雑誌を買ってきて,妻の水着の写真を付けて,初心者であることや希望などを書いて送りました。
それから,2-3ヶ月して,私たちのことが載った雑誌と20-30通も入ったものが送られてきました。
その晩,私は,ひそひそと先にベッドルームにこもり,中をあけてみました。
妻の顔にモザイクの入った水着の写真が載ったページをみただけで,もう,興奮していた自分を思い出します。
そのあと,同封されていた希望者の手紙をひとつずつ,読んでみました。写真もながめました。
たしか,同年代,と希望を書いたはずなのですが,ほとんどの方は,40-50台のご夫婦で,なかにはさらに高齢のかたもおられました。
また,なにを勘違いされたか,というような内容のマニアさんのものも,記憶にあります(汚れたナプキンがほしい,とか,という単独男性さん,とか,鮮烈に覚えています)
次の雑誌からも,同じように送られてきました。なかなか,同年代で,妻に見てもらえそうなご夫婦からのものはありませんでした。
写真をみると,かなり年上の場合,私自身もなんとなく,怖気づきました。
そういった中で,たぶん,最後の雑誌から来たものの中に,初めて,30台の半ばのご夫婦のものがありました。
もう,慣れておられて,ご夫婦の裸の写真や,スワップのときの写真も入っていました。
私がまず,思ったのが,そのご主人がけっこう,妻の元彼に似ている雰囲気だったこと,です。
また,書かれている文章に好感が抱けました。
そこで,意を決して,深夜に,妻がベッドに入ってきたとき,その雑誌と,そのご夫婦の手紙と写真をみせました。
妻は,じっとながめて,読んだ後,
「このご夫婦と,あなた,したいのね?」
「うん,どうかなぁ,と思ったんだけど」
「・・・・」
「本気だったんだ・・・・」
「冗談とばかり,思ってた」
「だめ,か なぁ」
「そんなにしたいんだ」
「と,いうか,前にも言ったけど,恵子が元彼としてるとこ,みてみたいけど」
「無理,・・・だから」
「だめ?」
「・・・・」
「どんなひとか,わからないんじゃない,この手紙だけだと」
「恵子がOKだったら,最初,おれが連絡して,会ってみても,いいよ」
「・・・・」
「会っても,イヤだったら,帰れる,のよね,もちろん?」
「そりゃ,そうだよ,もちろん」
「じゃあ,返事して,いいよね」
「・・・・」
「どうするか,わからないけど・・・」
「じゃあ,このご夫婦に返事だけ,してみるよ」
「・・・・」
恵子は,それからベッドを出て,リビングへ戻っていきました。
あの時代ですので,ホームトーク,スインガー(スインギングだったかも?),オレンジピープル,といった,スワップの雑誌を買ってきて,妻の水着の写真を付けて,初心者であることや希望などを書いて送りました。
それから,2-3ヶ月して,私たちのことが載った雑誌と20-30通も入ったものが送られてきました。
その晩,私は,ひそひそと先にベッドルームにこもり,中をあけてみました。
妻の顔にモザイクの入った水着の写真が載ったページをみただけで,もう,興奮していた自分を思い出します。
そのあと,同封されていた希望者の手紙をひとつずつ,読んでみました。写真もながめました。
たしか,同年代,と希望を書いたはずなのですが,ほとんどの方は,40-50台のご夫婦で,なかにはさらに高齢のかたもおられました。
また,なにを勘違いされたか,というような内容のマニアさんのものも,記憶にあります(汚れたナプキンがほしい,とか,という単独男性さん,とか,鮮烈に覚えています)
次の雑誌からも,同じように送られてきました。なかなか,同年代で,妻に見てもらえそうなご夫婦からのものはありませんでした。
写真をみると,かなり年上の場合,私自身もなんとなく,怖気づきました。
そういった中で,たぶん,最後の雑誌から来たものの中に,初めて,30台の半ばのご夫婦のものがありました。
もう,慣れておられて,ご夫婦の裸の写真や,スワップのときの写真も入っていました。
私がまず,思ったのが,そのご主人がけっこう,妻の元彼に似ている雰囲気だったこと,です。
また,書かれている文章に好感が抱けました。
そこで,意を決して,深夜に,妻がベッドに入ってきたとき,その雑誌と,そのご夫婦の手紙と写真をみせました。
妻は,じっとながめて,読んだ後,
「このご夫婦と,あなた,したいのね?」
「うん,どうかなぁ,と思ったんだけど」
「・・・・」
「本気だったんだ・・・・」
「冗談とばかり,思ってた」
「だめ,か なぁ」
「そんなにしたいんだ」
「と,いうか,前にも言ったけど,恵子が元彼としてるとこ,みてみたいけど」
「無理,・・・だから」
「だめ?」
「・・・・」
「どんなひとか,わからないんじゃない,この手紙だけだと」
「恵子がOKだったら,最初,おれが連絡して,会ってみても,いいよ」
「・・・・」
「会っても,イヤだったら,帰れる,のよね,もちろん?」
「そりゃ,そうだよ,もちろん」
「じゃあ,返事して,いいよね」
「・・・・」
「どうするか,わからないけど・・・」
「じゃあ,このご夫婦に返事だけ,してみるよ」
「・・・・」
恵子は,それからベッドを出て,リビングへ戻っていきました。