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日記番号:1088

淫の刻印 2

アスカ(京都)


  感想集

1 東京 新たな土地で…

「のぞみ」が、品川駅を出て下の山手線なのか、有楽町駅と書いていた。主人と私は、転勤で、大阪から東京にやって来た。
榊原は、仕事で、何度も来ているが、クズハは、初めての土地だった。東京・・・こんな土地に憧れもなかった。
「山が、見えないなんて、方向が、わかんないね。」「関東平野は、広いからな…」

榊原は、40歳の銀行員、クズハ…35歳の専業主婦。パートに出ることすら、榊原は、認めてくれなかった。まあ、安定した職業、手取り70万の給料…とても文句のつけようもなく…見知らぬ土地で、クズハは、まさに、籠の小鳥のようなものだった。

どうして、不倫なんていう、だれそれた事をしでかして、しまったのか?引き金になるような出来事なと、なかった。ある意味、平穏すぎる位の日々が、鬱積した不穏な思いが、蓄積していたのかも知れない。

結論から言えば…クズハは、好色な女だったと言うことだ。女の複雑な思いも忖度せず、榊原は、SEXにタンパクだった。きわどい下着をつけてベットにはいると、「何をしてんの?」完全にバカにした顔で、にらまれ、クズハは、一気にテンションが、下がった。

「疲れているんだ…」「めんどくさい…」と言われた時は、(私は、あなたの何なの…)と、心で、叫んでいた。土地勘もなく…友達もいない東京で、夫の上司でもある西と言う男と関係をもったのは、必然だったかも、知れない。

それは、魔が差したように、その時が、来た。

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