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日記番号:747

夢は妻とともに…

傍観者(関東)


  感想集

二人きり

私達は、閉ざされた箱の中で、表示される数字が減って行くのを無言で見上げていました。
そして、僅かな重力の違いを感じたときドアは静かに開き、左手に先ほどの部屋の窓とは違うビルに灯る無数の明かりが見えたのです。
その窓へ妻が近寄ると、もう一人の妻が現れ、手と手がふれ合いました。

『やっぱり東京って***』
私は、背後から左手を妻の頬に当て、右肩越しに唇を奪いました。
『ダメッ……まって……』
妻は首を竦めキスを拒絶し一瞬沈黙した後、無言のまま、柔らかな絨毯の感触が心地よい廊下を足早に部屋へと歩を進めました。

カードキーで開けたドアが閉まるのを待ちきれず、私は妻を抱きしめ唇を奪いました。
そして白のコート、ブラウス、スカートを剥ぎ取るように次々と脱がせ、ストッキング越しに細いウエスト、少し大きめのヒップへと手を這わせたとき、妻に胸を強く押しのけられたのです…
「え!………」
『…恥ずかしい……』

先ほどまでの淫靡な時間が鮮明に蘇り、すぐそこにあるベッドへと、嫌がりもがく妻を押し倒し、抗う手を制し内太ももの付け根へと手を這わせました。
「!こんなに…」
『嫌っ!嫌なのっ!!』
「ご…ごめん…でも…こんなに…」
『…………………………』

妻は両手で顔を覆い、動かなくなりました…
「美枝子…見せて……」
『………………………』

私は、壁に据え付けられたデスクライトの灯かりを点けました…
部屋に広がっていた、温かくも薄暗い白熱球の灯かりに足された蛍光灯の光りが、ベッドへ仰向けに寝転ぶ、薄ピンク色の上下揃いの下着を身に着けた妻を鮮明にうつし出しました。
そして同時に、数時間の間に目の前で繰り広がられた淫靡な世界の中で、妻の体に現れた体の変化…心の変化を、秘部を中心に大きく濡れ広がった【シミ】という形で、浮かび上がらせたのです。

「美枝子…こんなに濡れている…」
『………………』

私は、心からの驚きに痺れながら、ベッドサイドへと膝をつき、妻のヒールを脱がし、つま先からふくらはぎ、膝、太ももへとキスをし、ストッキングを脱がせたのです…

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