巨根へのおびえは、根本の部分では、西脇に植え付けられたものなのです。

この日と前夜の彼女とのプレイの中で、西脇が私をインポにするという悪意を持っていたことを思い出させられたせいで、まだお話ししていない「あの時」のことがフラッシュバックしたためでもあります。
大学のサークル合宿の風呂場で、長時間、生々しく巨根を見せつけられた、その出来事での、恥ずかしく怯え切った気持ちが湧き起こってしまったのです。
あの男は、私は何も知らないと思っているかのように装いながら、そして私が何も言い出せないことも知りながら、彼氏のいる女子部員を浮気させて「喰う」快感を私に話しました。
あたかも仲間同士でするのんきな猥談のような振りをして。
その時、私は凶器のような巨根が次第に充血して排泄器官から生殖器へと姿を変えていく様を目の当たりにして、同時に自分のペニスがかつて無いほど小さく萎縮していくのを感じました。
抗議することも出来ず、屈辱と羞恥心の蒸し焼きの中で、その巨根の勃起を「怖い」と感じたのです。
圧倒されおびえて不安な気持ちの中では、自分自身は、勃起はおろか、普通の大きささえ保ってはいられませんでした。


彼女はベッドのヘッドボードにもたれたまま、足で私の股間を嬲りながら私を見つめます。
背中で両手を手ぬぐいで縛られたまま、膝立ちする私の内腿にも、彼女の滑らかな足が触れます。
軽蔑の視線が刺すように感じられます。
足の甲で陰嚢を揺さぶり、足の親指が肛門に押しつけられます。
オロナインで滑るアナルにめり込みそうになります。


「ここ・・女の子のオマンコにされたから恐くなったんでしょ、巨根の勃起が・・
オマンコ調教されて、あんなにいかされちゃったもんね？」


オマンコ調教という言葉の屈辱的な羞恥で、まともに眼を見られません。
確かに、前夜、彼女に自分のペニスよりも遙かに太く広く肛門を拡張されながら、いかされました。
彼女は同時にコンドームの上からフェラチオをしてくれました。
しかし、そのオルガスムをもたらしたのは、ペニスに与えられる刺激だけではなかったことは確かです。
腰がほどけて爆発してしまうような絶頂を与えられて、何か別の次元に踏み込んでしまったのを、自分の肉体は覚えています。
私の後ろに回した彼女の両手の指の束で、激しく貫かれ、拡張され、かき回される刺激で「メスイキ」させられたという実感を植え付けられました。
肛門を「オマンコ」と呼ばれながら、そして、自分自身も彼女の言葉を復唱させられながら、自分の肛門を「オマンコ」と呼びました。
そこにはいない大学生の名前を繰り返し叫びながら射精を懇願しました。
自分の射精を得るために、男に中出しを懇願する姿を演じさせられました。
・・・健一君のぶっといので、僕のオマンコ犯して下さい・・オマンコに中出しして種付けして下さい・・・
絶頂の中で繰り返させられた屈服の復唱は、脳にこびりついて離れません。
そして、「太いモノでオマンコを犯されている」という実感を、マゾの感覚の濁流の中で、リアルに感じたのです。
しかし、彼女に面と向かってそれを認める勇気がありません。


「・・違うの・・今日美歩が浮気するっていうのがこわくて・・」


「こっち見て言いなさいよ、うつむいてそんな小さな声で言っても聞こえないわよ」


彼女の表情は罪人を咎めるような厳しさです。
しかしその瞳の奥に新たに宿った欲情の炎を私は感じることが出来ました。
彼女のようなサディスティックな女にとっては、萎縮した不能のペニスの前に欲情した女性器を晒すことの方が、勃起に射精を禁じて焦らすことよりも、強い喜びをもたらすのでしょう。
彼女の意志で私が快感を得られないのではなく、私の不能と弱さそのものが快感から自らを遠ざけている・・・
そして、男の私が、他の男のペニスを挿入されることや、その精液に汚されることを、恐がる姿・・・
そこに彼女が見いだした、より深い私の絶望に、究極のみじめさを見ているのです。

たしなめられ、彼女の眼を見つめて言います。


「アナルをされたからじゃなくて・・・美歩が寝取られるのが怖いし・・・
妊娠って聞いて・・・こわくなっちゃったの・・・」


「本当のこと言おうよ、ね？
昨日のは、ただ美歩が指入れたって言うのとは違う感じがしちゃったんでしょ？
自分のオマンコがやられていかされたって感じちゃったんでしょ？」


「・・だけど・・」


「ここ・・
これが、たーくんにとって、オマンコなんだって分かったんだよ、自分で・・
ここはチンポ入れられるところなんだ、って、ちゃんと体が理解しちゃったんだよ」


「ほんとにやだよ・・もうやめようよそういうの・・」


「自分にオマンコがあるって感じちゃうと、他の男のことそういう風に意識しちゃうんだよ・・
自分が挿入されるかも知れない相手だって、男たちのこと感じるようになるの
相手の男が自分とやりたがってるかどうかがすごく気になるようになるのよ
美歩も初めてエッチして処女じゃなくなった時、すごくそう感じたもん」


「・・ぼくは・・そんなの考えないから・・」


「嘘よ、そんなの・・美歩には分かるの・・
健一君がバイだったらどうしようとか、美歩にいろいろ言われて、そういうのやってみたいって言い出したらどうしようとか、いろいろ考えてるでしょ？」


「・・・・」


「たーくん、気持ちはもう処女じゃなくなっちゃってるんだよね？
あんなにメスイキしちゃう淫乱マンコだから、男のチンポ意識しちゃうの分かるわよ
健一君が美歩を寝取るだけの相手じゃなくなっちゃったんだよね？
女の子にされたたーくんの頭の中では、デカチンに自分がやられるかもっていう可能性が、消えなくなっちゃったんだよ・・」


「やだ！・・ちがうの！」


「大きなおちんちんが怖いんでしょ？
昔、西脇君に見せつけられたアレ・・思い出したんでしょ？
ちゃんとしたオスのチンポが怖いんでしょ？」


興奮で潤み始めた瞳で尋ねます。
彼女の視線に嘘は無意味です。


「こわい・・」


「デカチンに怯えて、ちんちん小さくして泣きそうになってるの・・かわいそうね」


自分のペニスが小さく萎縮している今、何も言い返せません。


「でも、たーくんは女の子だから仕方ないわね・・
巨根がこわいのね？」


「女の子じゃない・・・」


「でも、男の本当のおちんちん、恐いでしょ？
たーくんのみたいな小さいのじゃないやつ・・
こんなの入らないよ、って思っちゃうような太くて大きいの・・恐いんだよね？」


「・・・・」


「今さら恥ずかしがってもしょうがないじゃない？」


「・・巨根は・・こわい・・
大きいので・・美歩がやられて・・また調教とかされて・・・って思うとすごく怖い・・
・・・美歩を取られたくない・・」


「そうね・・インポにされるほど怖いのよね・・
でも、私のことだけじゃないでしょ？」


「・・・・」


「本当はここも恐いんでしょ？
このオマンコ、彼にやられるの、こわいんじゃないの？」