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日記番号:747

夢は妻とともに…

傍観者(関東)


  感想集

問われる決意

〈あの人達、すごかったでしょ。皆で私を大切にしてくれるの!だから…大好き!!〉
〔美佐のお気に入りの人達ばかりだものな…一軍って感じかな?(笑)〕
〈間違いなく一軍!(笑)。あっ他の皆も一軍だけどね!(笑)〉
何人いるんですか?と聴きたい興味本意な気持ちを抑え、私は吉沢夫婦の会話に水を差さぬようにしました。

『…何人位いるんですか?』
〈ミーちゃんが聴くの?(笑)ん~パーティーに来てもらう人は全部で10人位かな?〉
〔11人(笑)。美佐、みんな一軍なの?〕
〈へへへ…あなたごめんね!〉
〔ハプバーとか、一度きりの人達とかが二軍?二軍って言うのかな?(笑)〕
〈ん~まぁいいじゃない!私を大切に愛してくれる人は皆大好きなの!!(笑)〉
『…はぁ……………』
〈ごめん!またびっくりさせちゃった?(笑)〉
今さっきまで一人の女を複数の男が嬲りつくすような行為が行われていた部屋で、一変し和やかな雰囲気の中交わされる会話…しかし、その内容はあくまでも非日常的な会話であり、妻を交え行われているという事実に私は、正直困惑していました。

〈ミーちゃん!私、のど渇いちゃった!あっちいって何か飲もう!〉
『………はぃ……………』
妻は私へ何か言いたげな顔を見せましたが、美佐さんに手を引かれソファーから立ち、部屋を出て行きました。そして取り残された私と吉沢さんとの間に沈黙という時間が流れた瞬間、リビングから弾んだ女同士の会話が聴こえはじめました。

〔美佐に奥さんは任せましょう……いかがでしたか?〕
「…正直複雑な心境です…ね…」
〔二人を参加させるような設えになってしまって…無理をさせました。〕
「いや……ありがとうございました。でもすごいですね…」
〔彼たちですか?〕
「まあ、それもそうですが、お二人の信頼関係ていうのか…愛っていうのか…」
〔それなら優一さんと奥さんも大丈夫ですよ(笑)そうでしょ?この前だって…ね!〕
「そうですけど…」
〔一般的には歪んでいるかもしれません…でも、結局は二人がどうか?ですから(笑)〕
「なら、最後の人…あの人は…」
〔ああ…心配ですよ。男としての敗北感もすごいですし!でも興奮するのも事実です〕
「……はあ……いや………」
〔大丈夫ですよ!奥さんは今日ここに来たじゃあありませんか!心から愛されてます大丈夫!どんなことがあっても、奥さんは優一さんの奥さんですよ(笑)〕
「……………………………」

〔心配ですか…そうですよね……この遊びは、最後に愛を確かめ合う時間が大切なんです。そしてその愛を最初にこちらが示すことがもっと大切なんです。【優一さんの愛ゆえ】が奥さんに伝わっていれば大丈夫。だから、もし優一さんの心が揺れているのなら、時間を置いた方が良いですね…急ぐことはありませんよ(笑)。〕

輪姦の世界の先住民は、私の心を見透かし、穏やかでありながらも無くてはならない私の、夫として、男としての決意を問いかけてきました。
その言葉は、心揺れ続ける臆病者の私を奮い立たせようとしているようにも、私達を自分の世界に取り込もうとしているようにも聴こえました…

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