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日記番号:1073

淫の刻印

アスカ(京都)


  感想集

22 龍と言う男 2

「あ~酔ったみたいね。」男に抱き抱えられ、麻布の石畳の道をフラフラとしている典子。普段、寡黙な男が、今日は、饒舌だった。話しが、盛り上がり、最後は、店の中に二人きりだった。

石畳の車道を斜めに、フラフラと横切り、車道の真ん中の築山の石に寄りかかった。
「飲んじゃつた~」お礼を言うつもりで、顔を上にむけると、目の前に男の顔が、せまり、身に力が、入らず唇を奪われた。
「むぐっ~いや…ダメ…」思いもよらず、築山の茂みの中に、二人供、倒れこみキスを続ける。久しぶりのオスからの求愛だった。
「酒は、ほどほどに…」
「はい。ごめんなさい。」典子自身も、びっくりするほど、素直な返事をした。

濡れた舌を強引に口の中に侵入させ、口内の粘膜を愛撫されると、メスは、されるがままだった。しばらく忘れかけていたメスの感覚が、呼び起こされる。
自らのピンク色の舌を、オスの舌にからめ、オスの唾液を貪り吸う。

(ダメ…主婦なのに…)そんな思いは、すでに、どこかに、忘れてきた。
通りかかったタクシーに乗り、二人は、ネオン輝く六本木方面へ再び、戻る。
その部屋は、何をするための部屋か?すぐにわかる。窓の外では、赤と青の光が、明滅している。ベットの二人は、ピチャ、ピチャと舌をからめて、もつれあっていた。

典子の思考回路は、グチャグチャになっていた。
(キスだけなのに、凄く気持ちいい…体が、溶けてしまう…)
「これからは、気持ちよくなることだけを、考えれば、いいんだ。」
典子は、また、素直にうなずいた。
自分の太股に、硬い物が、押し付けられ、それが、何かわかると、まるで処女のように、口の中で、小さな悲鳴をあげてしまった。

「触ってみな。」
耳元で、優しくつぶやく。
「えっ…」拒否の言葉を言うつもりが、唇を奪われ、脳が、溶けて行く。
導かれるままに、ズボンの上から手をはわすと、その大きさ、質量、硬さに、凶暴なオスを感じ、手が、離せなくなっていた。

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