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日記番号:582

私たちの消せない記憶

うげんこう(東京都西部)


  感想集

22 赤っぽい小袋

テーブルの上を見ると、先ほどのままで拾い集めた化粧品や、小物が雑然と置いてある。
バックも、大口を空けて相変わらず天井を見ている。
ちょっと見た目には、分り難く作ってあるんだろうが、底の方に黒いチャックの付いたサイドポケットがあって、半分開きかけになっていた。
右に引くと音もなくポケットは開いて中が見えた。赤っぽい小袋を出すとそれは2枚のスキンだ。
少し見ていたが、あの男の顔が浮かんできたので元の所に返して閉めた。
するとこんどは、風呂敷に入っている紙包みに目が行った。
その紙包みを開けると、先ほどと同じように黒い下着が異臭を放つように出てきた。
これを付けて妻はあの男と一時の愛欲を貪ったのだろう。
よく見るとブラジャーも小さいし、パンティーだって前と思しきところに穴があり、普段つけるものとは全く違う。
穴の付近は粘膜が乾いたのかすこし黒光りをしているように見えたが、これは妻の粘膜なんだろうか。

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