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日記番号:582

私たちの消せない記憶

うげんこう(東京都西部)


  感想集

14 湧き起こってきた怒り

やっと咽るのが治ったと思ったら、今度は怒りがこみあげて来た。

一体なんだと言うんだ、、、
あの男は何者なんだ、、なんだってあんなやつと一緒なんだ、、お前ら寝たのか、、、すぐ降りてこなかったのはなぜだ、、、あの男に向けた媚びるような顔はなんだ、、、肩を抱かれてうれしそうにしやがって、、、と、とてつもない怒りだった。

結婚以来妻に怒りを向けたことも、手を上げたことも一度もなかったが、今度ばかりは、、、、思わずビール瓶を右手に握った、が、、、かろうじてそれは置いた。
風呂を見たら入っている様子だから外から声をかけた。
「おい、すぐ出て来いと、、」 ハイ返事があったからいいようなものの、返事によってはガラスを蹴破ったかもしれない。

おそらく言葉でその剣幕は判ったのだろう。

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