部屋に戻った友人・・・・
もう、寝てしまうのか?
妻は寝てしまったようだ。
また、早送りして先を観ようとした時!
リビングに、かすかに廊下を伝う足音が・・・・
妻だ!
起きてきた!?やっぱり・・・・
友人が帰ったからか?・・・・・
妻はスイッチを入れてリビングのインテリアランプを灯す。
ビデオ映像がいきなりランプ周辺を明るくして、妻の表情までも一層はっきり捉える。
なんと!キレイな映りに驚いてしまった!
遅くに友人と飲むときは、部屋を少し暗くして落ち着くのでいつもそうしてる。
ユニクロで買った、薄いメッシュの白いトレーニングジャージを穿いてる。
脚のラインが、フィットしてるせいで若く見えるし、ヒップの形がくっきりしすぎて、
ある時、友人に「すげえ、似合ってる。」
「なぁーーんか、セクシーだよね、おい!K(私)、・・・・」って、言われてまんざらでもない顔をしてた。
私も、目にするのは2度目だが、カッコよかったし気に入ってた。
私が完璧に熟睡してしまってた横で、家内は起きていたのだ。
妻は、シャワーの音がする廊下の方を一瞥して、
じっと、考え事してる様子をみせていたが、おもむろに冷蔵庫を開けて皿に何か盛りだした。
テーブルに置くと、じっと考え込むように座ったまま動かない。
今日、この部屋であったことを後悔しているのか、深刻に捉えて自制するような話を切り出す算段をしているふうにも見える。
また、時計を見上げて時間を気にしてるような素振りだ。
風呂場が静かになった。
バスタオルで身体をたたく音をかすかに拾っている。
ノイズが入るが、感度がかなり高いマイクが仕込まれたカメラだ。
じっとしてた妻が立ちあがって、ドアの近くへ来て止まった。
ハーフパンツ姿で現れた友人がビックリした様子で、大げさにのけぞった。
「ダレかなって思ったよ、電気点いてんだもん・・・」
「・・・・・・・・・」妻が、じっと友人を近くで見上げてる。
「おかえり、・・・・」照れるような顔・・・・
「・・・・・・、あ、ただいま」友人が照れくさそうに言って、「・・・K、は?・・・・」と、聞く。
「うん、早く寝ちゃったの。 疲れてるみたいで・・・・」妻が廊下を気にしながら言うと、
友人がいつも開けっ放しのリビングのドアをゆっくり閉めた。じっとみつめる家内・・・・
しかし、家内が「何か食べる?何もないけど」と言いながらテーブルに座ろうとした。
手にしてたバスタオルを裸の首に掛けた友人が、妻のうしろから軽く抱きついた。
が、妻は身体をひねって両手で友人の胸を抑えながら、廊下の方向に目をやり、主人が、・・・と、気にしているようだ。
うなずくように首を振った友人が素直にテーブルに就く。
妻が冷蔵庫から缶ビールを2本出してきた。受け取った友人が2本のプルトップを引いて栓を抜くと”プシュッ”音が鮮明だ・・・・
一本を妻に渡す。
なんと!?嬉しそうな表情で顔をほころばせているではないか!妻が・・・・
「カンパ〰イ」と、妻から友人のビールに向かって缶を二つの指で踊るように振ってる。
「今日に・・・・カンパーーイ!」と、友人・・・・・
微笑んでる!
さっきまでの深刻な表情が、嘘のようにニコニコしてる!!妻が・・・・
私自身、気に入ってた性格、妻の幼稚さと単純さを改めて受け止めて呪わしく思った。
俗にいう、本当に世間知らずなウブさが未だに残ってる。
何だか、悔しくてイライラする。
こっちがムカムカしてきそうなくらい、照れくさそうな笑顔で笑ってる。
無性に腹が立ってきた。
今ごろ腹を立てている自分をおかしく思う。・・・何故だ??????。














